Live を撮る日

長崎から帰ってきてから何もする気力がない。もう何もない。全てが嫌だ。さすがにどうしようかなという限界の時、今年も渋谷に行く日程となっていた。丁度よかった。よきタイミング。

それは年1回、あるliveの撮影。何の理由もなく、何もしがらみもなく、ただ年1回、渋谷でのliveを撮影し続けている。ここに集まる大人たちは「元気だった?」ぐらいの挨拶をするだけで済む。ロックというのかな。口をきかずともペコリと挨拶するだけで終わる人たちもいる。毎年ほぼおなじ顔ぶれ。今年は風邪をひいていたのでマスク姿で行った。みんな何も言わなかった。そうすること数時間、リハーサルから本番までをその場で過ごす。ただ勝手にカメラで撮るのみ。無心になれた。片付けて、そして帰った。

帰り道。気持ちよかった。気力のなかった自分が、音と共にところてんのように外界へ押し出されたような気分。しかも頑張ってカタチを残してる大人たちを目にすると、どうしても気力が戻る。

助かった。

翌日、主にお礼を伝えたところ、「ありがとう」とお礼にお礼が返ってきた。感謝してる。