インタビューを撮りたいという気持ちを伝えるために連絡をさせていただいた時から、山内徳信氏とのセッションは始まりました。
撮る、何を撮る、どう撮る、などとお伝えするのは難しいことですが、徳信氏は始めから私の意向を組み、よく聞いてくださいました。そしてすでに私に希望をくれました。
そのおおらかさは何だろう、と考えながらインタビュー当日を迎えました。
約束の時間通りに来てくださった徳信氏。場所は指定の会議室。彼の想いがたくさんつまった読谷村役場、市民会議室の中です。
映画で使用しているシーンは(画は大変くるしいものですが)、徳信氏と私とのセッションの象徴です。
どういう事かというと、あまりにも話が面白いもので、あまりにも話が止まらないもので、こうやってああやって慌てていた私です。映像技術スタッフが不在な中の強行インタビューというシンプルなトラブル状況です。
本篇に使用していないお話にも、歴史的といえる活動のご苦労や、仕事への尊敬、村民への思い、たくさん伺いました。どうして沖縄の方はこんなに熱くなれるのか。当然ですね。懸命に生きてきたという事なんだとわかります。理想を語るわけでなく、夢を語る。現実逃避でなく、リアルに向かう。勇気や実行力を力強く感じます。徳信氏の力強さはみんなを巻き込むパワーがあります。
さて自分はどうかな。閉塞的な日常に飽きるとかもろい感情に小さくなっていないか。
私 「なんてお呼びすればいいでしょうか」
徳信氏 「村長さん、と呼びなさい」
私 (笑)
徳信氏 「あんた、いい仕事してるよ」
私 「いや〜、村長さん、こんなのでは喰えません」
徳信氏 「喰えるよ〜。がんばれ〜〜」
インタビューを受けていただきつつも、貧弱な映画作家活動を応援してくれました。こうやってずっと村の人々を応援してきたのでしょうね。
またいつか徳信氏にお会いしたいです。
写真は氏が著作された書籍。長い仕事の歴史が書かれています。
あめつちの日々 予告篇