セーヌ河は水かさが増え付近の美術館は限界体制というニュース。それと同時に初の積雪体験をした。滞在先ではポツポツと降り続く白い窓外の世界を眺めていた。Uberの便利さに衝撃受けたし、駅のスタンドカフェメニューに味噌スープがあり驚いた。しかしそれ以上に町の人が優しくなっている事に一番驚いた。パリってこうだったかな。自分が変わったのか…。
滞在中は多くの方と面会ができて充実していた。人の縁に恵まれた滞在期間だった。どうしてこうも進むのだろうかと不思議に思うも、その理由はとっくに気づいている。ただただ頑張らないといけないなあと焦る。OFF TIMEは雪の寒さで背中が縮むに反してピカソとシャガールに会い背筋が伸びた。たまに彼らに接近しないと駄目だなとも思う。
今回のパリの目的はミーティング。半年以上前から予定していた待望の時間だった。互いに尊重し優雅に終わる事ができたように思う。お相手に感謝するべし。しかし課題が出たのは勿論の事。嬉しい課題であるので「進む」という事を楽しむべし。
時代はもう日本人とか、仏人とか、英国人とか、もう実はどうでもいい事だと私は思っている。自分はwifiを持ちグーグルマップを使い石のエッフェル塔の立つ町をアジアの顔で歩いている。そして飛行機では10時間以上離れた土地の人とSNSで瞬時に会話すらしている。まさにルーブル美術館のロビーには色んな顔色をした人々で溢れ、各々スマホを手にしてパコン〜と同じゆるい音を出している。貨幣の存在は見えにくくわからない。
創造物を作る人たちこそがサラリと国境越えしなきゃいけないんだろう。文化は移動する。最も東の島は何をノタノタしているのかと思う。そんな複雑でなく私が未なだけ。映画だったら機材もツールも同じ。あと何が違うというの?
かつてこの町に溢れている絵に使ったこれでもかという金色はどこからきたんだろう。今自分が暮らしている東の島に大陸から人が訪ねてきた。その逆もあった。そんな歴史を考えると人類の文化移動の複雑さは計り知れない。何千年もかけて文化が伝わった事実にロマンを感じて大好きだからこそ、その知識の上でさらりと国境越えをする必要性を感じる。文化だけでなく医療も何もかんも。そのスピードが上がっているとはいえ良い物は時を越えて残り、そうでもない物は間違いなく消費する。変わらない。
もうひとつ気になった事があった。町の色んなところで地図や案内書などが置いてあるが、日本語バージョンは無くなり中国語と韓国語になっている。
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